「ジェンダーフリーはなんでも男女混合でやらせるのか」
こんにちわ、みなさま。今日は、本書に掲載されているコラムから「ジェンダーフリーはなんでも男女混合でやらせるのか」をご紹介します。先日、文科省が「学校における男女の扱い等に関する調査」の調査結果を発表しましたが、「ジェンダーフリー」や「男女共同参画」のために同室着替えが行われていたとする報告は一件もなかったようです。そりゃそうだ。それでも一応よく出る論点ではあるので、おさらいしておきましょう。それではご覧あれ。
【ジェンダーフリーはなんでも男女混合でやらせるのか】
週刊誌や新聞、雑誌などで、「男女同室着替え」「男女同室泊」「男女混合騎馬戦」などなどが、ジェンダーフリーや男女共同参画の名のもとにおこなわれているという喧伝が、耳にタコができるほど繰り返された。しかし、それらはジェンダーフリーや男女共同参画の理念から導き出されるものではない。これまでフェミニストたちが、女性の身体が当人の意志とは無関係に性的な視線にさらされることを批判してきたことや、ジェンダーフリー論者が性別にかかわるさまざまな「押し付け」に抵抗してきたことを考えれば、当然だろう。
もちろん、理念がそうでも、実際にはすでにそういう事例が多くある、という批判もくり返し反復された。しかし、自民党や文部科学省が大がかりな調査もおこなったが、現状ではそれらが「ジェンダーフリーの方針の元におこなわれた」とする報告は見つかっていない。もし仮に見つかったとしたら、それを正せばいいと思うのだが、どうも土台のすべてを批判しないと気がすまないらしい。さすが、少年犯罪が一件起こるだけで「教育基本法の改正を」と主張するだけある。
ところで、男女混合着替えなどは、いまでもすくななからずおこなわれている。「いまでも」というのは、かつても設備の問題で、体育の前の時間などに男女が教室でそのまま着替える(「男女同室着替え=男女がすっぽんぽん」という連想をする人がけっこう多いようだが、タオルなどで隠したり、制服の下にあらかじめ体操着を着ておくなどの方法が一般的)というのは、けっこう多かったからだ。その傾向がいまでも残っているということなのだが、なぜか最近になって「ジェンダーフリーのせいだ!」と騒がれている。
自民党もこのような批判に便乗しているが、ならば党をあげて子どものプライバシーが守られるような設備を整える努力をしていただきたいものだ。もちろん、「ジェンダーフリー論者」がそれに反対したという話も聞いたことがない。
さて、明日は毎週恒例の出版状況を報告するコーナーです。セキララに内部事情を暴露し続ける出版社、双風舎に愛の手を! 双風舎は、愛・地球博を応援していました!(ウソ)