『デビューボの泉』第八回 : 正論、僕の世界観を守って!

 あなたに向けられた憎しみを微笑みへと変えてくれる『デビューボの泉』へようこそ。これまで多くの先生方にご登場いただきましたが、その先生方に貴重な紙面を提供しているのが産経新聞社+扶桑社タッグのオピニオン雑誌『正論』です。『正論』ではここ数年間、ほぼ毎月のようにデビューボな記事を掲載し続けてくださっているので、今回は全タイトルをチェックしていきたいと思います。インパクトを強調したいため、あえて「刺身」で味わっていただきましょう。なお、「chikiはこれを全部読んだんだなぁ」と呆れながら読むと、効果も倍増でオススメです。

  • 林道義構造改革論議に潜む家族破壊の罠 八代尚宏氏の“人間を忘れた経済学”を批判する」02年05月号
  • 高橋史郎「非常事態に陥った日本 自治体と教育現場で進行する文化大革命」02年08月号
  • 林道義「男女平等に隠された革命戦略 家族・道徳解体思想の背後に蠢くもの」02年08月号

 日本で改革=革命が進行している。止めねばならん! 今から『正論』がそれを暴きますぞ! というわけで、この頃から毎月のように、フェミニズム批判が展開されだします。わくわくです。

 まずは、早くもデビューボという名言が誕生します。クオリティ高いですね。なお、本文については一応macskaが言及しているのでご覧ください。

 既にお気づきのとおり、一連のネガティブキャンペーンは、基本的には「反体制」というスタンスにたっています。若い頃の血がうずくのかなんなのか分かりませんが、「!」がやたらと目立ちます。元気ですね。

  • 中川八洋「両性具有への人間改造 ジェンダー・フリー教育の正体」03年02月号
  • 高橋史郎「理想はフリーセックス・同性愛! 過激な性教育の背景を暴く」03年04月号
  • 小島新一「これは本気だぞ 男女平等教育の真の狙いは革命にあり」03年04月号

 先生方は本気です。

 先生方は政治に熱心です。

 不都合なものは、とりあえず「原理主義」とか「隠れマルクス主義」とか言っておきましょう。内容を飛ばし読みしても、フレーズだけで身体反応できる瞬発力を磨いてあげるのが大事です。

 ポルターガイストじゃ。天狗じゃ、天狗の仕業じゃ!

 敵は逃げ出したぞ。「良識」と言う名のレッテルで、追い込め追い込め。言い訳なんて、聞くものか。

 「やっぱり」がポイントです。

  • 神野吉弘「アダルトグッズ店長を招いた品川区シンポの非常識 男女別トイレは暴力?」04年05月号
  • 山口敏昭「フェミニズム条例を一掃しよう!」04年06月号
  • 山谷えり子・マークス寿子・富田和巳・川島隆太脳科学が証明した家庭教育と父性・母性の重要性」04年07月号
  • 新田均「レイプや近親相姦は当たり前!? 子供達に過激な性教育を注ぎ込んでいるのは誰か」04年07月号

 想像力が枯渇してきた論点が一通り出尽くした観があるので、色々な小ネタが登場してきました。

  • 増谷満「闘いはこれからだ! ネット言論にみるフェミニズムの横暴」04年09月号

 「フェミナチを監視する掲示板」の管理人さんも寄稿。みんなで連帯じゃ〜。

 敵は魑魅魍魎、こっちは常識。これ王道なり。

 「新しい歴史」を作って多くの人の驚きを集めた論文。さすがはヤギ染色体…じゃなかった、Y染色体説の人、視点が違う。

 論点は出尽くしたし、コネタも出尽くしたけど、もうすぐ男女共同参画基本計画が改定される時期だったので、議論をさらにもう一周させています。さすが『正論』、大人の知恵が働きまくりです。10万部売れる人気度は伊達じゃない。タイトルだけでこれほどの威力、というわけで特別に『正論』自体に92デビューボ差し上げたいと思います。おめでとうございまーす。


 さて、「デビューボの泉」も残すところあと一回となりました。次回はいよいよ、デビューボロボの発進だ!(ウソ)